図◎触感と耐久性を高めた合成皮革を内装材の一部に使った「フーガ」のインテリア
図◎触感と耐久性を高めた合成皮革を内装材の一部に使った「フーガ」のインテリア
[画像のクリックで拡大表示]

 出光テクノファイン(本社東京)は2009年12月16日,日産自動車と小松精練と共同で,触感と耐久性を両立させた合成皮革「ソフィレス」を開発したと発表した(図)。自動車のインテリア(内装)に使い,質感を高める。日産自動車が同年11月に発売した高級車の新型「フーガ」に採用した。

 卵殻膜を原料とするプロテイン(タンパク質)パウダーと樹脂を融合させることでできたプロテイン合成皮革。層の構成や材料を見直すとともに,表面の凹凸を調整して耐久性を維持しつつ,最適な柔らかさや肌触りを目指したという。この触感を決めるに当たり,人間の感覚を数値化する手法も採用した。

 新しい合成皮革は,フーガ「370VIP」のドア側のアームレストや,運転席と助手席の間に配置されたアームレストを兼ねるセンター・コンソール・リッド(収納ボックスのふた),ニーパッドのそれぞれの表面に採用されている。