オランダの研究機関Holst Centre,同TNO,ベルギーIMECは,RFID向けのトランスポンダ回路を有機半導体で作製し,50kビット/秒のデータ転送速度を確認した。米国ボルチモアで開催されている半導体製造技術の国際会議「2009 IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM 2009)」で発表した。

 このトランスポンダ回路は,有機半導体のペンタセンとhigh-kのゲート電極材料を用いて金属箔の上に形成したもの。8ビット動作で,50kビット/秒以上の速度でデータを処理できる。これまでの有機半導体による同回路は1kビット/秒が最大だったという。

 50kビット/秒というデータ処理速度は,RFIDの規格の一つである「Electronic Product Coding(EPC)の規定「40k~848kビット/秒」に入る。