電子ペーパーを採用する機種。電子ペーパーの駆動ICはセイコーエプソンの「S1D13521」。
電子ペーパーを採用する機種。電子ペーパーの駆動ICはセイコーエプソンの「S1D13521」。
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液晶パネルを採用する機種
液晶パネルを採用する機種
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 台湾Unihan Technology(永碩)社の電子書籍端末に関する製品ロードマップが明らかになった。Unihan社は,台湾ASUSTeK Computer(華碩,ASUS)社のODM担当子会社。現在「Kindle」の製造を請け負う台湾Hon Hai Precision Industry(鴻海)社に次ぐ「世界2位の生産量を達成している。消費電力の低減などが我々の強み」(Unihan社の営業担当者)という。

 なおASUSには,台湾Pegatron(和碩)社というODM担当子会社もあるが,これはパソコンや携帯電話機を手掛ける。ただし,Unihan社もPegatron社も2008年1月にASUSから分離された企業である。Unihan社とPegatron社は,工場や管理部門を共有しており「近い将来の経営統合を検討中」(営業担当者)である。

 以下に,ロードマップに並んだ商品を記す。安価なのは液晶パネルを搭載した機種である。電子ペーパー・モジュールは,6型で60~70米ドルだからだ。「5型液晶パネル搭載機なら,仕様によっては100米ドルを大幅に下回る価格で,顧客に納入できる」という。以下の商品は,いずれも日本語,中国語,英語に対応している。

■電子ペーパー搭載機

<1>6型機
- 電子ペーパー・モジュールは台湾PVI(元太)社または韓国LG Display社製,800×600画素
- プロセサはFreescale社の「IMX31L」,OSはWindows CE 5.0
- 2010年前半量産

<2><1>のキーボード付き
- 2010年前半量産

<3><1>のタッチ・パネル付き
- 2010年前半量産

<4>9型機
- タッチ・パネル付き
- 2010年後半量産

<5>カラー9型機
- 電子ペーパー・モジュールはPVI社製,タッチ・パネル付き
- 2010年末量産

■カラー液晶パネル搭載機機

(1)5型WVGA TFT液晶搭載機
- 液晶パネルは台湾HannStar(瀚宇彩晶)社製,800×480画素品
- プロセサは台湾MStar(晨星)社の「MSB2501」,OSはWindows CE 5.0
- タッチ・パネル,WiFi,マイク付き
- 厚さ11mm
- 2010年前半量産

(2)(1)のマルチタッチ対応版
- 厚さは9mm台
- 2010年前半量産

(3)5型パネルを2枚搭載した機種
- 液晶は外光反射率が低いもの
- 太陽電池,タッチ・パネル,WiFi付き
- プロセサは韓国Samsung Electronics社の「6410」
- 厚さ17mm
- 2010年後半量産

(4)(3)の1枚パネル版
- 厚さは12mm
- 2010年後半ごろ量産

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