米Amazon.comは米国時間2009年11月24日,同社の電子書籍リーダー「Kindle」の最新モデルについて,ファームウエアを改良することによりバッテリ駆動時間を85%伸ばし,PDF書類にネイティブ対応したと発表した。

 バッテリ駆動時間が伸びたのは6インチ型のKindle。10月に日本など約100カ国に向けて出荷を始めた国際版モデル(Global Wireless)も対象となる(関連記事:ついにKindleが日本を含む世界100カ国以上に上陸)。既に出荷・販売済みの製品にはファームウエアを自動アップデートする。バッテリの駆動時間は無線通信をオンにした状態でこれまでの最大4日から最大7日に伸びる。無線通信をオフにした状態ではこれまでと同じ最大2週間。

 PDF書類への対応は,国際版モデルや,9.7インチ型米国版モデル「Kindle DX(U.S. Wireless)」などが対象となる。これまでKindleが対応していた書類形式は,Kindleの電子書籍形式(.AZW/.AZW1)や,テキスト(.TXT),Mobipocket形式(.MOBI)など。PDF書類を閲覧するには,ユーザーのKindleに割り当てられた電子メールアドレスに書類を送って,Kindle形式に変換してもらう必要があった。

 今後はKindleとパソコンをUSBケーブルでつないでPDF書類を転送すればよい。なおPDFをKindle形式に変換したい場合は,これまでと同じくメール件名に「Convert」と入力して送付すれば,自分のKindleに変換された書類が届く。こうした書類転送サービスは米国外では1Mバイト当たり99セント(米国内では15セント)と有料になるが,書類を手軽にKindleの画面に最適化できるというメリットがある。Microsoft Word,HTML,RTFや各種画像形式の書類も変換できる。

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