図1◎マツダ「清(きよら)」(出典:マツダ)
図1◎マツダ「清(きよら)」(出典:マツダ)
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図2◎清(きよら)の燃費向上の内訳(出典:テクノアソシエーツまとめ)
図2◎清(きよら)の燃費向上の内訳(出典:テクノアソシエーツまとめ)
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図3◎マツダ「清」と低燃費車の諸元比較(出典:テクノアソシエーツまとめ)
図3◎マツダ「清」と低燃費車の諸元比較(出典:テクノアソシエーツまとめ)
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 国内の自動車メーカーが、次々とHEVやEVの開発計画や発売時期を明らかにするなか、一線を画したアプローチを取るのがマツダとダイハツである。マツダは、内燃機関を改良することで平均燃費の30%改善を打ち出し、ダイハツは今後の軽自動車開発テーマにダウンサイジングを掲げる。

ガソリン車で燃費32Km/Lを実現

 マツダは、世界で販売するマツダ車の平均燃費を、2015年までに2008年比で30%改善するという目標を掲げる。同社はこの目標を、従来のエンジンや変速機の改良やアイドリングストップ技術の採用などによって実現する。このアプローチを具現化したのが、同社のコンセプトカー「清(きよら)」である(図1)。清の燃費は、排気量1.3Lのガソリン車で32Km/L(10・15モード)。同社の1.3Lガソリン車のデミオに比べて、約40%の燃費向上となる(図2、図3)。

 マツダの燃費向上を実現する要素技術は、三つの柱からなる。2011年から導入する次世代パワートレイン技術「SKYTECH」の開発、アイドリングストップシステムなど電気技術の採用、車両の軽量化である。新開発のパワートレイン技術「SKYTECH」は、さらに次世代ガソリンエンジン「SKY-G」、次世代ディーゼルエンジン「SKY-D」、次世代オートマチックトランスミッション「SKY-Drive」の三つからなる。SKY-GとSKY-Dは共に、従来の排気量2Lクラスのエンジンと比較した場合、燃費を約15%改善する。SKY-Driveは、従来の変速機から約5%の燃費改善となる。SKY-DriveとSKY-GまたはSKY-Dの組み合わせると、従来のパワートレインから約20%の燃費改善となる。

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