米Adobe Systemsは米国時間2009年11月17日,次期アプリケーション実行環境「Adobe AIR 2」とWebブラウザ用プラグイン・ソフトウエア「Flash Player 10.1」のベータ版提供を開始した。Windows,Mac OS,Linuxをサポートし,マルチタッチ操作に対応する。最新技術への早期アクセスを提供するWebサイト「Adobe Labs」を通じて無償で入手できる。

 Flash Player 10.1は,デスクトップ・パソコンに加え,x86ベースのネットブックにも対応するほか,2010年に登場する幅広いスマートフォンやインターネット端末もサポートする予定。パソコンやモバイルなどさまざまな機器で同じコンテンツを視聴可能にする技術の開発に取り組むプロジェクト「Open Screen Project」による初のブラウザ・ランタイムだとしている。

 Flash Player 10.1では,Flashコンテンツ保護ソフト「Adobe Flash Access 2.0」の保護機能と組み合わせたHTTPストリーミングが可能。映像圧縮技術H.264のハードウエア・デコーディングを利用することにより,Windowsベースのパソコン,ネットブックやモバイル機器などのバッテリ寿命と再生性能を向上する。

 Adobe AIR 2は,信頼性の高い機能豊富なアプリケーションの構築を支援する。マスストレージ機器へのサポート,ピア・ツー・ピアおよびUDPネットワーキングの対応などを提供する。

 Adobe AIR 2ベータ版は,Windows 7/Vista/XP,Windows Server 2003と,Mac OS 10.4以降,Fedora Core 11,Ubuntu 9.04,openSUSE 11.1に対応する。Flash Player 10.1ベータ版は,Windows,Mac OS,Linuxデスクトップとx86ネットブック向けを用意しているが,スマートフォンおよびネット端末への対応は2010年になる見込み。

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