ジーエス・ユアサ コーポレーション(GSユアサ)は,滋賀県栗東市にLiイオン2次電池関連の工場を建設すると発表した( PDF形式の発表資料1)。同社は2009年11月16日,栗東市と土地取得を目的とする交渉を開始した。2010年10月に着工し,「2012年春に本格稼動する」(同社 広報室)予定。

 GSユアサは,自動車向けLiイオン2次電池の製造・販売,研究開発を手掛ける合弁会社を2社設立している。電気自動車向けに三菱自動車,三菱商事と設立したリチウムエナジージャパンと,ハイブリッド車向けにホンダと設立したブルーエナジーである( Tech-On! 関連記事1 2)。両社は量産ラインを切り分けており,今回の新工場については「どの用途に使用するかは決まっていない」(同社 広報部)とする。

 取得を目指す土地の広さは5万6000m2。2009年6月に稼働したリチウムエナジージャパンの草津工場(滋賀県草津市)の敷地面積2万48m2と比べて3倍近く広い。草津工場は,三菱自動車「i-MiEV」用のLiイオン2次電池を年間2000台分生産する能力を持つ。一方,2010年秋に稼働予定のブルーエナジーの長田野工場(京都府福知山市)の敷地面積は1万6000m2である。

 なおGSユアサは,2009年5月に発表した中期経営計画(2010~2012年度)で,この3年間でLiイオン2次電池事業に総額500億円の投資を実施すると発表している( PDF形式の発表資料2)。