VAIO Xの外箱。シンプルな黒一色で印刷されている。
VAIO Xの外箱。シンプルな黒一色で印刷されている。
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内箱のデザインにこだわりが感じられる
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不織布製の袋に入った本体が顔を出す
不織布製の袋に入った本体が顔を出す
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手にした時に薄さを感じさせた
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 「薄さ13.9mm」。2009年10月8日に発表になったソニーの「VAIO X」は,その軽さと薄さで以前から話題になっていた。日経エレクトロニクス分解班としては,これは見逃す手はない。

 市販モデル(Microsoft Officeなし)の想定市場価格は約11万円。これに対し,ソニーの通販サイトである「ソニースタイル」では,マイクロプロセサの性能を落としたり,電池容量を小さなものにすれば,8万9800円から購入できる。メイン基板のレイアウトなどはほとんど変わりがないはずなので,安価に済むに越したことはない。

 ソニースタイルのサイトを見ると,予約の受け付けは10月20日10時からということになっている。そこで,当日を待って予約をすることにした。

 当日10時。ソニースタイルの該当サイトを開いて待つ。しかし,なかなか「10時から予約受け付け」の状態から変わらない。13.9mmという薄さのインパクトがあったためか,予想以上に人気があったようだ。およそ10分ほど過ぎて,ようやく予約が可能な状態になったが,よく見ると納品が10月28日になっている。発売が10月22日だから,およそ1週間後だ。これでは,予定していた本誌の掲載号に間に合わない。

 そこで急遽,市販モデルを手に入れるよう方向を転換。発売当日は午前11時からマイクロソフトの記者発表会があるので,購入した後に間に合いそうな量販店をいくつかピックアップし,予約を入れることにした。電話をかけると,最初の1軒目であっさり予約完了。「22日に間に合いますよ」とのことで,一安心である。

 10月22日。Windows 7の発売日である。予約した量販店に朝イチで乗り込む。電話予約した際の担当者が不在だったためか,連絡に齟齬があったのか。十数分待たされたが,無事にOfficeなしのモデルを入手した。

外箱も薄くて軽い

 VAIO Xの外箱は,シンプルな黒を基調としている。今までのノート・パソコンのイメージからすると,外箱からして薄くて軽い。ごてごてとしたマニュアル類があまり入っていないのだろう。ただこれくらいの薄さというのは,前にも見たことがある。米Apple社の「MacBook」だ。

 VAIO Xに話を戻すと,いかにも段ボール箱,という茶色がむき出しにになったデザインではないが,段ボールに直接黒一色だけで印刷しただけのデザインであり,あまりコストをかけていない。MacBookの外箱のような華やかな印象はない。黒以外の色が付いている部分はすべて,シールで占められている。箱の側面にはウイルス対策ソフトの「McAfee」,底面には米SanDisk社のSSDを搭載していることを示すシールが貼ってある。

 箱を開けると中から二つに分かれた内箱が出てくる。その二つがちゃんと,つながったようなデザインになっているところは,工夫されているという印象を持った。大きなブロックにはマニュアル類,小さなブロックにはACアダプタが格納されている。

 大きなブロックを取り外すと,その下にカバーに包まれたVAIO X本体が格納されている。本体は不織布の袋に収められていた。クッション性はそれほどでもないので,表面に傷が付くのを防ぐためだろう。袋の中には,液晶のカバー用のシートを挟んだ状態で本体が収まっていた。

(2)へ続く