東レと,エクソンモービル・ジャパングループの東燃ゼネラル石油は,連携して電池向けのセパレータフィルム事業を強化する。両社は2009年11月4日,東燃ゼネラル石油が子会社の東燃化学並びに東燃化学那須を通じて全額を出資している東燃機能膜(本社栃木県那須塩原市)に対して,東レが新たに出資することに基本合意した。この合意に基づき,折半出資の合弁会社を2010年1月に設立する。

 合弁会社は,東燃ゼネラル石油が培ってきたセパレータフィルム事業のノウハウ/技術と,東レの樹脂フィルム精密加工技術やポリマ技術を融合させる方針だ。今回の提携によって,両社がそれぞれ単独で取り組む場合に比べて,技術開発期間の短縮が図れるとする。合弁会社は,大きな成長が見込めるリチウム(Li)イオン2次電池向けセパレータフィルムを重視する。これまで消費者向け電気製品に搭載される電池向けにセパレータフィルムを供給してきたが,今後は電気自動車やハイブリッド車向けLiイオン2次電池にも積極的に取り組む。合意内容の詳細に関しては今後,検討・協議を進めていく。