Sony Ericsson社が発表した「XPERIA X10」
Sony Ericsson社が発表した「XPERIA X10」
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主な入力装置としてタッチパネルを利用する。筐体の厚さは約13mm
主な入力装置としてタッチパネルを利用する。筐体の厚さは約13mm
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筐体の背面には約810万画素のカメラ・モジュールなどを配した
筐体の背面には約810万画素のカメラ・モジュールなどを配した
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 日スウェーデン合弁のSony Ericsson Mobile Communications社は2009年11月3日に,携帯電話機の新機種「XPERIA X10」を発表した(英文の発表資料)。4型のタッチパネル・ディスプレイを主な入力装置として利用する機種で,Sony Ericsson社として初めて携帯電話機向けソフトウエア・プラットフォーム「Android」(バージョンは1.6)を採用した。2010年第1四半期から日本などの世界各国に順次投入していく予定である。

 Sony Ericsson社はX10を,「新しいユーザー体験をもたらすプラットフォームを搭載する最初の機種」(Sony Ericsson社)とする。具体的には,FacebookやTwitter,電子メールといったさまざまな手段での他のユーザーとのコミュニケーションを統合的に管理する「Timescape」や,音楽や写真,映像のメディア・データを統合的に管理する「Mediascape」などのアプリケーション・ソフトウエアを搭載した。このほか,Androidに含まれるWebKitベースのWebブラウザーや,Google社のWebサービスを利用するクライアント・ソフトウエアなども搭載する。またX10のユーザーは,Sony Ericsson社が運営する「PlayNow」や米Google Inc.が運営する「Android Market」から各種のアプリケーション・ソフトウエアを有償または無償でダウンロードし,X10上で実行させられる。

 ハードウエアの主な仕様は次の通り。外形寸法は119mm×63mm×13mmで,重さは135g。26万2144色表示の4型ディスプレイは480×854画素で,タッチパネル機能は静電容量方式である。静止画および動画の撮影に対応する約810万画素のカメラ機能を備えており,オートフォーカスや笑顔検知などに対応する。GPS機能を使った写真への地点情報の付与や,位置情報関連サービスの利用も可能である。

 X10には,米Qualcomm Inc.の携帯電話機向けチップセット「Snapdragon」を採用した。型番は「QSD8250」で,1GHz動作のCPUコア,600MHz動作のDSPコア,移動体通信や各種無線インタフェースのベースバンド処理機能などを備える1パッケージのチップセットである。

 X10が対応する移動体通信方式は,GSM(データ通信ではGPRSおよびEDGEに対応)とW-CDMA(データ通信ではHSPAに対応)である。無線LANによる通信機能も備える。その他の外部インタフェースは,Bluetooth,USB,microSDHC。ユーザーが利用できるフラッシュ・メモリ容量は,X10本体の最大1Gバイトと,microSDHC対応のメモリ・カードである。