超多層フィルム
超多層フィルム
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 帝人デュポンフィルムは,数百層の多層積層構造を有する「超多層フィルム(MLF)」において,シュリンクフィルムとして使っても均一の収縮性と独自の発色性を保てる技術を世界で初めて開発した。均一の収縮性を持つことから,平面だけでなく曲面形状のものにも適用できる。意匠用以外にも,太陽電池の集光用レンズや家電/内装材など,多様な用途を見込んでいる。

 超多層フイルムとは,光線透過特性の異なる非常に薄い層(100nm以下)を数百層積層したポリエステルフィルム。高分子技術と,ナノレベルで積層を制御する技術により製作する。各層の光路差干渉による特定波長の多重増反射で独特の発色を呈し,これを利用することで現在の印刷技術では不可能な特異なデザインを作り出すことができる。また,見る角度によって反射色が変わることも大きな特徴で,飲料缶/ラベルや金銀紙,化粧品容器などに採用された例がある。