セル変換効率35.8%,シャープが太陽電池の世界最高値を達成
シャープは,セル変換効率が35.8%と世界で最も高い太陽電池を開発した。3種類の化合物を重ねた化合物多接合型太陽電池で実現した。まずは2012年ごろに人工衛星など宇宙用途で実用化する。1000倍の集光をした場合の変換効率は45%程度になる見込み。
開発したのは,トップ・セルがInGaP,ミドル・セルがGaAs,ボトム・セルがInGaAsの3接合タイプの化合物多接合型太陽電池である。産業技術総合研究所で測定した結果,セル変換効率が35.8%,短絡電流(Isc)が12.27mA,開放電圧(Voc)が3.012V,曲線因子(F.F.)が85.3%だった。セル面積は約1cm2。
ソーラーカーにも搭載されたシャープの既存の化合物多接合型太陽電池は,トップ・セルがInGaP,ミドル・セルがInGaAs,ボトム・セルがGeで,セル変換効率30%を実現していた(関連記事)。今回,バンドギャップを最適化するために,ボトム・セルをGeからInGaAsに変更して変換効率を高めた。
ボトム・セルの変更に当たって,ボトム・セルのInGaAsとミドル・セルのGaAsの格子定数が大きく異なるのが課題だった。これを解決するために,成膜の順番を従来とは逆にした。具体的には,GaAs基板上にトップ,ミドル,ボトムの順に成膜した。その後,3層をGaAs基板から切り離し,ボトム層を下にしてSi基板上に転写した。
【セミナー】 特性評価から認証試験まで,太陽電池の評価技術
世界各国で太陽電池や関連部材を受け入れてもらうためには,国際的に合意された条件で特性評価や認証試験を実施する必要があります。本セミナーでは,特性評価や認証試験の方法や注意点,規格の策定動向,実際の評価に必要な装置について丁寧に解説します。4月21日(水)開催。 (詳細はこちら)。


















