米Apple Inc.は,2009年度第4四半期(2009年6月~9月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は98億7000万米ドルで,前年同期比で25%増加した。純利益は16億6500万米ドルであった。粗利益率は36.6%である。

 2009年9月に終了した四半期で,Apple社は305万台のMacintoshパソコン製品(前年同期比17%増)や740万台のiPhone携帯電話機製品(前年同期比7%増)を出荷した。だが,同四半期内に出荷したiPod関連製品は1020万台で,前年同期比で8%減となった。

 業界アナリストとの電話会議の中で,Apple社,Senior Vice President and Chief Financial OfficerのPeter Oppenheimer氏は,今回の四半期は同社の歴史で「最も利益が高い」とした。Apple社は同四半期中に新しいOS製品「Snow Leopard」(Tech-On!関連記事)を出荷したことがMacintosh製品の売り上げに影響を与えたとする。

 iPhone関連製品について,同社,Chief Operating OfficerのTim Cook氏は2009年6月19日から発売した新製品「iPhone 3GS」(Tech-On!関連記事)が同社の期待より高い需要を見せたとした。多くの販売地域でiPhone 3GSは品不足に陥ったが,2009年9月末及び2009年10月の初め頃には,この状態を改善できたという。今後の予定について,Cook氏はApple社が2009年10月30日から中国市場の1000の小売店で,iPhoneを発売すると説明した(Tech-On!関連記事)。「中国市場には正式発売前からiPhone製品が(違法に)流通していた。これは中国市場に大きなチャンスがあることを意味する」(同氏)。

 2009年10月~12月の四半期について,Apple社は113億米ドル~116億米ドルの売上高を予測した。だが,粗利益率は34%に落ちると見込む。粗利益率の低下の理由を,Oppenheimer氏は部品価格の引き上げの見込みと,「製品を競争的な価格で販売する」Appleの計画によるものと説明した。