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 韓国LG Display Co., Ltd.は2009年10月11日,太陽電池を搭載した電子書籍を試作したと発表した。折り畳み式の電子書籍を開くと,左ページに10cm角の太陽電池のモジュール,右ページに電子ペーパーの6型パネルが現われる格好である。2009年10月12~16日に韓国ソウル近郊で開かれるディスプレイ関連の国際会議「International Meeting on Information Display(IMID) 2009」で披露するという。

 搭載した太陽電池は,LG Display社が内製したもの。モジュールの厚さは0.7mm厚で重さは20g。エネルギー変換効率は約9.6%だという。4~5時間,日光に当てることで電子書籍の1日分の電力量を充電できるとする。薄膜太陽電池の種類は明らかにしていないが,「液晶パネルの製造と同様な技術で製造可能」(同社)としていることや,公開した写真の太陽電池の色からアモルファスSi型だと推測できる。

 同社は2009年6月,薄膜太陽電池の研究開発に500億ウォンを投資し,2009年後半にもパイロット・ラインや屋外試験用施設を稼動させると発表していた。今後,変換効率を2010年までに12%,2012年までに14%に引き上げて量産を目指すという。