図1 SD映像(720×480画素)をHD映像(1920×1080画素)に高めるデモ
図1 SD映像(720×480画素)をHD映像(1920×1080画素)に高めるデモ
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図2 420×180画素の映像を縦横2倍の画素数に高めるデモ
図2 420×180画素の映像を縦横2倍の画素数に高めるデモ
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 日立製作所は2009年10月6~10に幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2009」において,画像処理技術で入力映像を超える出力信号を作り出す超解像技術のデモを披露した。SD映像(720×480画素)をHD映像(1920×1080画素)に高める処理と,「インターネット上にある映像を想定した」(同社の説明員)という420×180画素の映像を縦横2倍の画素数に高める処理の2種類。同社は2008年のCEATECで,ソフトウエア処理による超解像技術のデモを見せていた(Tech-On!の関連記事1)。今回,リアルタイム処理に向けてアルゴリズムに改良を加えたという。既に,「FPGAでの動作確認は完了しており,ASICの作製を進めている段階だ。2010年にはテレビに搭載する予定」(同社の説明員)という。

 日立製作所の超解像技術は,入力信号の1フレームに対して施される。入力映像の輝度信号を解析し,複数の領域ごとに超解像処理を実行する。具体的な処理については,東芝の「CELL REGZA」で導入されている「『再構成型』と『自己合同性型』の処理に加えて,日立独自の技術を盛り込んでいる」(同社の説明員)という(Tech-On!の関連記事2)。色信号に対する超解像処理については,「実際に試してみたが,輝度信号に比べて効果が低いため適用しなかった」(同)とした。