【CEATEC】富士通の「ケータイでゴルフ・レッスン」を受けてみた
富士通は,携帯電話機に内蔵したセンサで取得した情報を基にユーザーのゴルフ・スウィングを診断するアプリケーション「ETGAスウィングレッスン」を開発し,「CEATEC JAPAN 2009」(2009年10月6〜10日,幕張メッセ)に出展した。このアプリケーションは2009年9月28日に発表したもので(Tech-On!の関連記事,富士通の発表資料),富士通は展示ブースの一角に体験コーナーを設けていた。
ETGAスウィングレッスンでは,キャリング・ケースに入れた携帯電話機を腰に装着してスウィングすると,そのときの動作を携帯電話機が測定する。具体的には,携帯電話機に内蔵した加速度センサと地磁気センサの出力を基に,運動時の腰の回転量や向きを検出し,それによってゴルフ・スウィングの動作を検出しているという。富士通とセンシング・コントロール・ラボが共同開発した,運動パターンの分析技術「3Dモーションセンシングエンジン」を利用している。ここで検出したゴルフ・スウィングの動作を理想的な動作と比較し,どのような違いがあるのかを診断するとともに,その問題点を解消するためのアドバイスを表示する。アドバイスは,プロゴルファーの江連忠氏が監修した。
試してみた
ゴルフのスコアが伸び悩んでいる初級者の筆者もレッスンを試してみた。レッスンには「ドライバー」「アイアン」「ショートアイアン」の3種類がある。ここは無謀な初級者らしく,迷うことなくドライバーを選択。グローブを着け,ドライバーを借りて準備完了。携帯電話機を腰に装着してもらい,診断を始める。最初は,携帯電話機が「ピッ」という音を発するまで直立姿勢を保つ必要がある(図1)。これは,携帯電話機の向きの基準を取るためだという。音を発するまで3秒程度だっただろうか。診断の準備が完了だ。「では3球打ってください」。
「パキーン!」(筆者の想像上の音,図2)。「ナイスショット!!」。打席の後ろで応援してくれる説明員の方々の反応が嬉しい反面,ちょっと恥ずかしい。3球打ち終わった筆者は,緊張しながら診断結果を見せてもらった。結果は100点満点で95点,89点,84点。「今日で一番高い点数ですよ」とお褒めの言葉をいただいたが,それは10月8日の14:00ごろのこと。台風の影響で開場時間が13:00に遅れたうえ,まだ交通機関が乱れていたため来場者が非常に少ない時間帯だった。
1球目から3球目について,それぞれ「アドレス」「バックスウィング」「トップ」「ダウンスウィング」「フォロースルー」「フィニッシュ」のどこに問題があるのかを表示してくれる。概ね問題がない部分は緑色で表示し,課題がある部分をオレンジ色や赤色で表示している。一番得点が高かった1球目は,フィニッシュに課題があったようだ(図3)。タッチパネル操作が可能な携帯電話機であるため,フィニッシュのところを指で触れると,身体の角度に問題があるという診断結果が表示された(図4)。いつも「フィニッシュがうまく行かない」と思っていたのだが,やはり悪い癖があるようだ。
診断結果の画面に表示された「アドバイス」ボタンに触れると,江連忠氏が監修したアドバイスが表示される(図5)。フィニッシュ時に左足1本で立てていないようだ。今回の問題点は,ゴルフ・クラブを2本持ってスウィングする2本素振りや,左手1本で大きなフィニッシュ姿勢を作る練習などで改善できるという。今週末にさっそく試してみよう。
筆者が打った3球では,毎回フィニッシュの問題が指摘されたほか,トップやフォロースルーに問題が見つかった。このETGAスウィングレッスンには,過去のスウィング分析結果を統計的に表示する機能もある。CEATEC来場者が続々と試した結果を平均すると,筆者と同様にフィニッシュが苦手なプレーヤーが多かったようだ(図6)。
インパクトの瞬間を手がかりに動作を類推
試した後に,気になっていたことを聞いてみた。1球目から3球目を打っている間は携帯電話機を操作する必要がないため,「この時刻からこの時刻までの一連の動作がx球目のスウィングだ」という判断をどのように下しているのかが気になったのである。説明員によれば「クラブにボールが当たったインパクトの瞬間を基準にしている」そうだ。一番大きな衝撃があるインパクト時を基準にして,前後のどの時間がどの動作だったのかを類推するのだという。
富士通はETGAスウィングレッスンを,今後提供する携帯電話機に搭載する予定である。サービス開始時期や利用料金などは未定。今回の体験コーナーで利用していたのは,タッチパネル操作ができる携帯電話機を黒いプラスチック製の箱で覆ったものであり,実用化時期が近いことがうかがえた。












