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【SSDM】高速の有機トランジスタ技術が登場,カットオフ周波数20MHzが視野に

2009/10/08 23:51
木村 雅秀=日経エレクトロニクス
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斜めのスパッタでソース・ドレイン電極を形成(千葉大学の資料)
斜めのスパッタでソース・ドレイン電極を形成(千葉大学の資料)
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ソース・ドレイン電極とチャネルの界面に単分子膜を挟むことでコンタクト抵抗を低減(東京大学の資料)
ソース・ドレイン電極とチャネルの界面に単分子膜を挟むことでコンタクト抵抗を低減(東京大学の資料)
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 仙台で開かれている半導体材料・デバイスの国際会議「SSDM 2009」の2日目は,有機トランジスタの高速化に関する二つの技術発表が注目を集めた。一つは千葉大学が開発したチャネル長250nmの有機FET(講演番号F-4-2),もう一つは東京大学が発表したC60をチャネルに使ったFET(F-4-3)である。

 千葉大学の技術は,Alゲート電極の側壁に形成したペンタセン薄膜をチャネルとして利用する縦型チャネルFETである。Alゲート電極の厚さを薄くすることでチャネル長を250nmまで縮小し,FETのカットオフ周波数(ゲインが3dB低下する周波数)を1.5MHzまで改善した。従来はチャネル長が1μm,カットオフ周波数が700kHzだった。

 ソース電極とドレイン電極は,Auのスパッタ粒子をAlゲート電極の段差に対して斜めに当てることで同時に形成している。その際,ソース電極とドレイン電極が短絡しないように,Alゲート電極の断面形状などを最適化することで250nmのチャネル長を実現した。ペンタセン薄膜の移動度はさほど高くはないが,チャネル長の縮小によって高速化を実現できた。

 東京大学の技術は,C60をチャネルに使うことで,移動度を1cm2/Vsクラスまで高めたほか,ソース・ドレイン電極とチャネルの界面に単分子膜を挟むことによってコンタクト抵抗を低減したことで,高速化を実現した。チャネル長2μmのFETでカットオフ周波数(ゲインがゼロになる周波数)を20MHzにできたとする。

 なお,SSDM 2009は台風18号の影響によって,2日目の基調講演や一部の一般講演がキャンセルになったものの,大きな混乱はなかった。参加者数も10月8日午前の段階で977人と,「前回の1012人を上回る勢い」(学会関係者)とする(関連記事)。

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