5型の液晶パネルを搭載した専用端末の試作品に,コンテンツを表示させた様子
5型の液晶パネルを搭載した専用端末の試作品に,コンテンツを表示させた様子
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液晶テレビ「AQUOS」に表示させたコンテンツ選択画面
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ネットブック「NetWalker」に表示させたコンテンツ選択画面
ネットブック「NetWalker」に表示させたコンテンツ選択画面
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電子辞書「Brain」にコンテンツを表示させた様子
電子辞書「Brain」にコンテンツを表示させた様子
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 シャープは,2009年10月6~10日に幕張メッセで開催している「CEATEC JAPAN 2009」において,同社が今後取り組む電子書籍サービスの姿を披露した。アピールしたキーワードは「ワンソース・マルチユース」。すなわち,一つのコンテンツをさまざまな端末に最適なレイアウトに変換して表示させるというもの。同社が開発したフォーマットである「XMDF」を活用して実現した。

 展示では,シャープが提供する複数の端末に,同じコンテンツを表示させた。具体的には,液晶テレビ「AQUOS」,ノート・パソコン「Mebius」,ネットブック「NetWalker」,電子辞書「Brain」といった端末である。いずれの端末も,XMDF用のビューワ「ブンコビューワ」を改良したビューワを利用して,コンテンツを表示させた。

 さらに,専用端末の試作品にもコンテンツを表示させた。この試作品は,5型で1024×600画素の液晶パネルとタッチ・パネルを搭載した端末。「携帯性や片手での操作性を考え,5型という画面寸法にした」(シャープの説明員)という。同社は近い将来,電子書籍専用端末を投入することを明言しているが,今回の試作品の形状のまま実用化する予定はないとする。

 シャープは今後,XMDFを利用したコンテンツのレイアウト変換の技術と,画面寸法が異なるさまざまな端末を持つ,という二つの強みを生かして,電子書籍事業を本格展開する考え。「今回の出展を通して市場のニーズを探る。反応が良ければ,一気に動いていきたい」(同社の説明員)とする。