携帯電話機のカメラ部分に特殊な部品を装着する
携帯電話機のカメラ部分に特殊な部品を装着する
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高弾性素材でできた特殊な部品にはマーカーがつけてあり,その映像の変化を解析してユーザーの操作として認識する
高弾性素材でできた特殊な部品にはマーカーがつけてあり,その映像の変化を解析してユーザーの操作として認識する
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 KDDIは,携帯電話機のカメラに装着した特殊な部品の動きを映像解析することで,ユーザーの操作を認識する新しい入力インタフェース「直感コントローラ2」を展示している。

 同社は昨年のCEATECで「直感コントローラ」を展示した。これは携帯電話機に搭載した加速度センサなどを使わずに,カメラの映像を解析することで携帯電話機の動きを認識してユーザーが操作できるようにするものだった。
 今回の「直感コントローラ2」では,写真のような特殊な部品を開発し,それをカメラに装着する。同部品は「高弾性素材」をバネのような形状に加工したもので,ユーザーが触れる先端部分の反対面に赤と青のマーカーが描かれている。ユーザーが指を動かすことで,カメラに写るマーカーの形状が変化する。この形状変化を画像解析して,ユーザーの操作と認識する。例えば,マーカーの座標の変化はポインターの移動量,模様の大きさの変化は倍率,位置関係の変化は回転角と認識する。

 携帯電話機は画面が小さいため,例えば撮影した大量の写真をビューワ・ソフトウエアで一覧する場合,スクロールを何回もしなくてはいけないケースがある。直感コントローラ2は,「こういう時にスクロールを瞬時にできる」(KDDI)という。

 将来的には,携帯電話機が内蔵するBluetooth通信機能を使って,家庭内のセットトップ・ボックスなどに接続し,メニュー画面の操作に直感コントローラ2を応用することなどを検討している。現在は,使い勝手を高めるべく,高弾性素材の選定などを進めているという。



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