米Adobe Systemsは米国時間2009年10月5日,Flashコンテンツ作成ツールの次版「Adobe Flash Professional CS5」でiPhone/iPod Touch用アプリケーションを開発できるようにすると発表した。2009年終わりごろベータ版を公開する。

 米Appleは,iPhone上で実行時に解釈されるインタプリタ・コードの使用を禁じている。そのため,AdobeはiPhoneのWebブラウザ「Safari」に「Flash Player」を提供できない。Flash Professional CS5で作るアプリケーションはインタプリタ・コードを含まないため,iPhone SDKのライセンスに違反することなくFlashコンテンツをiPhone上で動かせる。

 Flash Professional CS5を使うと,同じコードからパソコンやiPhoneなど多様な環境で作動するアプリケーションを作れる。Adobeはサードパーティの協力を得て各種アプリケーションを開発し,既に一部をApp Storeでダウンロード提供している。Web会議アプリケーション「Adobe Acrobat Connect Pro」のiPhone版もApp Storeに登録する予定。

 またAdobeは同日,Flash Playerの新バージョン「10.1」を発表した。米Googleの「Android」,カナダResearch in Motion(RIM)の「BlackBerry」,フィンランドNokiaの「Symbian」,米Palmの「webOS」,米Microsoftの「Windows Mobile」といったモバイル機器向けプラットフォームでも利用可能になると見込む。

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