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JR東日本,Liイオン2次電池で走行する試験車両が完成

2009/10/06 18:40
松田 千穂=日経ものづくり
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図1◎Liイオン2次電池による走行が可能な試験車両「NR Train  スマート電池くん」。
図1◎Liイオン2次電池による走行が可能な試験車両「NR Train スマート電池くん」。
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図2◎搭載するLiイオン2次電池の本体(右)とユニット(左)。
図2◎搭載するLiイオン2次電池の本体(右)とユニット(左)。
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図3◎屋根にはパンタグラフを,床下には電力変換装置とモータ制御装置を備える。
図3◎屋根にはパンタグラフを,床下には電力変換装置とモータ制御装置を備える。
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図4◎新車両の運転モード。
図4◎新車両の運転モード。
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図5◎車両の制御システム。電化区間では,架線への回生も可能だ。
図5◎車両の制御システム。電化区間では,架線への回生も可能だ。
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図6◎地上の充電設備。一般の配電設備から受電する。将来は,風力など自然エネルギも導入できるようにする。
図6◎地上の充電設備。一般の配電設備から受電する。将来は,風力など自然エネルギも導入できるようにする。
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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2009年10月6日,リチウム(Li)イオン2次電池を搭載する試験車両「NE Train スマート電池くん」が完成したと発表した。同月に,試験走行を開始する予定。今後,地上の充電設備の開発も進め,早期の実用化を目指すという。

 このプロジェクトは,列車に大容量の2次電池を搭載することで非電化区間の走行を可能とするもの。エンジンからの排気をなくして二酸化炭素の排出量や騒音を低減する,電化/非電化区間で同一の車両を使える,エンジンや変速機など機械部品を削減してメンテナンス効率を高める,といった狙いがある。

 新しい試験車両には,Liイオン2次電池9ユニット(600V・163kWh)を搭載(図2)。同時に,パンタグラフ,電力変換装置,およびモータ制御装置を設置した(図3)。最高速度は100km/h。平たんな線区で,駅停車時の電力消費を含まない場合,約50kmの走行が可能とする。

 同車両は,架線と2次電池の両方からモータを駆動できる。電化区間では架線から電力の供給を受け,通常の電車として走行し,非電化区間では2次電池のみで走る(図4)。架線から2次電池への充電が可能(図5)。回生ブレーキの電力も2次電池に蓄えられる。さらに,非電化区間の地上に充電設備を設置し,車両が駅に停車している間に充電できるようにする(図6)。

 同社は,2008年に同車両の開発を開始し,ベンチテストによって2次電池の評価や制御システムの開発を実施。2次電池のみによる走行可能距離の見通しを立てた。2009年度はこれを踏まえ,走行試験に向けた開発を進めている。

 2009年10月に,同社の大宮総合車両センター(さいたま市)の構内試験線で走行試験を開始し,2010年1月頃より本線で走行試験を実施する計画だ。この試験では,最適な電池容量の見極めや,充電に要する時間などを検証。同時に,非電化区間の地上に設置する充電設備の開発を進める。2010年度以降は,車両と充電設備を組み合わせた「蓄電池駆動電車システム」の総合試験を実施する計画だ。

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