三菱航空機社長の江川豪雄氏(右)とTSH社社長のRichard A.Leach氏
三菱航空機社長の江川豪雄氏(右)とTSH社社長のRichard A.Leach氏
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 三菱航空機(本社名古屋市)は2009年10月2日,同社が開発を進めている小型ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」を100機受注したと発表。米Trans States Holdings社(以下TSH社,Missouri州St. Louis)に確定50機・オプション50機を納入する覚書を締結したという。

 MRJは席数70~100程度の小型機。東アジア圏や北米,欧州などの地域で,域内利用を想定している。既に全日本空輸から確定15機・オプション10機を受注しており,TSH社は2社目の受注となる。

 同社は,米国の地域航空会社のTrans States Airlines社とGoJet Airlines社の親会社で,米United Airlines社や米US Airways社のフィーダー路線(ローカル都市への接続路線)の運行サービスを受託している。年間500万人強の顧客輸送の実績がある。TSH社社長のRichard A.Leach氏はMRJの最大のメリットとして「競合機よりも飛行1時間当たりの燃料消費量が20%以上少ないこと」と説明した。三菱航空機は,燃費の向上は20~30%に及ぶとした。

 三菱航空機社長の江川豪雄氏は「MRJの生産は,2014年第1四半期に月産2機からスタートし,2016年までに段階的に5~6機にまで高めていく。最終的に1000機以上の受注を目指す」と語った。