VHF-LOW帯マルチメディア放送推進協議会(VL-P)は,リアルタイム放送でも有料課金を行えるようにするため,CAS(限定受信システム)の導入を可能とする準備を進める。CAS方式について,広く一般に対してその技術情報の提供を依頼する方針である。

 VL-Pは,2011年7月予定の地上アナログ放送の終了によって空く周波数のうち,VHF帯ローバンド(第1~第3チャンネル)を利用して実用化が見込まれる携帯端末などに向けたマルチメディア放送のサービス・イメージを明確にし,放送の運用規定を策定する作業を進めている。全国のAM/FMラジオ事業者など120者が加入する。

 サービス・イメージを明確にすることを目的に設置したサービス検討作業班では,有料放送サブワーキングを設けた。有料放送対応機能を本体内に搭載しない受信機では,TS(トランスポート・ストリーム)出力機能を搭載することで,TSの出力先の端末(例えばパソコンなど)でCASを行うことを可能にするモデルにしたいという。VL-Pでは,CASに関するRFI(Request for Information)を実施することにした。詳細は,近くVL-PのWebサイトで公表する。