米SanDisk Corp.は,データ書き込み/読み出し速度が90Mバイト/秒のCompact Flashカード「SanDisk Extreme Pro Compact Flash Card」を発表した(ニュース・リリース)。従来品のデータ書き込み/読み出し速度である45Mバイト/秒から2倍に高速化した。記憶容量は64Gバイト,32Gバイト,16Gバイトの3種類。「主に1500米ドル以上のデジタル一眼レフ・カメラのユーザーに向ける」(同社 Vice President of Retail Product MarketingのEric Bone氏)。
データ書き込み/読み出し速度の高速化を図るため,NANDフラッシュ・メモリ用のコントローラLSI「SanDisk Power Core Controller」を新たに開発した。このコントローラLSIは,最大転送速度が133Mバイト/秒の「UltraDMA Mode6」という転送モードに対応する。複数のメモリ・チップを並列にアクセスすることで,スループットを向上させた。例えば64Gバイト品の場合,「32Gビットのメモリ・チップを16枚搭載する。入出力を共通化したチャネルを2個設け,それぞれのチャネルで8個のメモリ・チップを動作させている」(SanDisk社)という。なお,製造技術の世代や多値技術導入の有無などの,メモリ・チップの仕様については「回答できない」(同社)とした。
開発したコントロールLSIにより,信頼性も向上したとする。512バイト当たり42ビットの誤り訂正(ECC)機能を搭載する。同社の従来品では10ビット/512バイトだった。メモリ・セル当たりの書き換え回数を平準化する「ウエア・レベリング」についても最適化を図ったという。
日本国内では,日本法人であるサンディスクが,2009年9月19日に販売を開始する。価格はオープンだが,想定市場価格は64Gバイト品が10万円,32Gバイト品が6万円,16Gバイト品が3万5000円前後。このほか,データ書き込み/読み出し速度が60Mバイト/秒であるCompact Flashカード,「SanDisk Extreme Compact Flash Card」も同時に発売する。記憶容量が32Gバイト,16Gバイト,8Gバイトの3種類を用意する。価格はオープンだが,想定市場価格は32Gバイト品が5万円,16Gバイト品が3万円,8Gバイト品が1万6000円前後。
記事掲載当初,「16Gビットのメモリ・チップを16枚搭載」としていましたが,「32Gビットのメモリ・チップを16枚搭載」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。