緑色の「β−サイアロン」
緑色の「β−サイアロン」
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緑色および赤色の蛍光体と青色LEDチップで白色LEDを構成する(右)
緑色および赤色の蛍光体と青色LEDチップで白色LEDを構成する(右)
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 電気化学工業は2009年9月11日,黄色の「α-サイアロン」や緑色の「β-サイアロン」など白色LED用サイアロン蛍光体を販売し,蛍光体事業に参入すると発表した(PDF形式の発表資料)。液晶テレビのバックライトやLED照明に向ける。数十億円/年の事業規模を見込む。

 β-サイアロンは,現在使われているシリケート系の緑色蛍光体に比べて,温度上昇に対して輝度と色の変化が小さいことが特徴。これは,サイアロンの結晶構造が温度変化に対して安定なため。これにより,「液晶テレビの高輝度化に対応できる」(同社)とする。バックライト用蛍光体はシャープと共同で開発したもので,「シャープの採用は決まっている」(同社)という。

  サイアロンはSi3N4のSiの一部がAlに,Nの一部がOに置き換わったもの。