日立製作所と昭和シェル石油,昭和シェル石油の100%子会社である昭和シェルソーラーは,2009年9月7日,日立プラズマディスプレイの宮崎工場の土地と建物を昭和シェルソーラーに譲渡することで基本合意した(日立製作所の発表資料昭和シェルソーラーの発表資料)。昭和シェル石油らは,PDP生産拠点だった同工場を,CIS(Cu,In,Ga,Se,S)型太陽電池の製造工場としての活用検討を2009年4月に開始していた(Tech-On!関連記事)。今回,工場の土地や建物の譲渡について日立製作所と基本同意に至った。工場の従業員の活用については今後両社で検討していくとする。譲渡契約調印は2009年9月末,譲渡は同年12月末に予定する。

 日立製作所は,工場の譲渡に加えて,太陽電池事業での昭和シェルとの協業について検討していくことも明らかにした。既に2009年8月から子会社である日立コンシューマ・マーケティングを通じて昭和シェルの太陽電池パネルを住宅用途に向けて販売しているという。日立は,太陽電池パネル自体を製造せず,得意とするパワー・コンディショナや電源システム技術を生かして太陽光発電システム事業に注力していく。

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