米IDCは米国時間2009年9月2日,同年第2四半期の世界サーバー市場に関する調査結果を発表した。工場出荷時の売上高は98億ドルで前年同期と比べ30.1%減少した。前年を下回るのは4四半期連続となり,同社が1996年に四半期ベースの調査を開始して以来,最悪の落ち込みとなった。

 同社は6月17日に,当期サーバー市場の業績見通しの下方修正を発表したが,それをさらに下回る結果になった(関連記事:IDC,2009年Q2の世界サーバー市場見通しを下方修正,しかし「最悪期は脱した」)。

 出荷台数は前年同期から30.4%低下し,第1四半期の減少率26.5%から下落が加速した。顧客が引き続きサーバーの買い替えを先延ばしにしていることが要因とみる。

 当期はすべての分野で売上高がさらに減少した。ボリューム・サーバー(価格2万5000ドル未満)は前年同期比30.0%減少。ミッドレンジ・サーバー(同2万5000~49万9999ドル)は同28.1%減少。ハイエンド・サーバー(同50万ドル以上)は同32.0%減少した。3分野すべてが前年を下回るのは,これで3四半期連続。

 売上高ベースのベンダー首位は米IBM(シェア34.5%)。以下,2位は米Hewlett-Packard(同28.5%),3位は米Dell(同12.4%),4位は米Sun Microsystems(同10.0%),5位は富士通/Fujitsu Siemens(同3.5%)となり,前年同期から変わっていない。しかしいずれも売上高が大幅に低下し,特にSunは前年同期から37.2%減収となった。

 x86サーバーの売上高は前年同期比28.1%減の52億ドル。HP,Dell,IBMの上位3ベンダーいずれも,売上高が20%以上落ち込んだ。非x86サーバーの売上高は同32.2%減の47億で,6四半期ぶりにx86サーバーを下回った。

 ブレード・サーバーは売上高が前年同期から12.1%減少し,出荷台数は同19.8%低下した。しかしIBMは好調で,売上高を同2.3%伸ばして2位を維持した。首位は引き続きHPだった。

 OS別で見ると,UNIXサーバーの売上高は前年同期比30.9%減の31億ドルで,サーバー市場全体の31.5%を占めた。Windowsサーバーは同27.7%減の37億ドルで,シェアは38.1%。Linuxサーバーは同28.9%減の13億ドルで,シェアは13.8%だった。

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