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 米Sony Electronics社は,3G通信機能を搭載した電子書籍端末「Reader Daily Edition」を発表した。2009年12月に米国で発売する。同社の電子書籍端末として,無線通信機能を搭載するのは今回が初めて。価格は399米ドル。

 無線通信には,米AT&Tの3Gネットワークを利用する。ユーザーは,毎月の通信料を別途支払うことなく,Sony Electronics社の電子書籍ストアにいつでも自由にアクセスできる。Amazon.com,Inc.の「Kindleシリーズ」が,米Sprint Nextel社の3Gネットワークを利用して実現した“仕掛け”と同じ使い勝手を,ユーザーに提供することになる。

 ディスプレイは,米E Ink Corp.製の7型ワイドの電子ペーパーを備える。同社の電子書籍端末としては,最も大きいディスプレイの採用となる。表示階調は16。

 端末を傾けると,表示方向も切り替わる機能を備える。これにより,新聞や雑誌といったコンテンツの視認性を高めたという。Amazon.com社のKindleでは,9.7型の電子ペーパーを備える最新機種「Kindle DX」で同様な機能を備えている。

 Sony Electronics社の今回の新機種は,Amazon.com,Inc.の「Kindle」に真正面から対抗する機種といえる。画面寸法では,「Kindle2」と「Kindle DX」の中間に位置する製品となる。なお,Kindle2の価格は299米ドル,Kindle DXの価格は489米ドルである。

 今回の新機種の発表に合わせSony Electronics社は,米国各地の図書館の電子書籍をダウンロードできるアプリケーション「Library Finder」を発表した。米OverDrive社との提携で実現した。このコンテンツは,3G通信機能ではなく,パソコンを介してダウンロードしてから,端末に転送して読む。レンタル型のコンテンツで,貸出期間を過ぎると読めなくなるという。