iPodのドッキング・ステーション用である「AIR-SW10Ti」
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電源コンセントに直接に差し込める「ALT-SA34R」スピーカー製品
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 米Sony Electronics Inc.は,「ALTUS」と呼ぶ新オーディオ製品シリーズを発表した(発表資料)。この製品シリーズは,Sony Electronics社と米大手家電小売店であるBest Buy Co., Inc.が,2年間をかけて共同開発したもの。Sony Electronics社によると,これは同社が小売店と共同で製品開発した初めての例とする。「我々の推測だけでは,こうした製品は市場投入できない。ユーザーにより近い,小売店の意見や経験は大いに参考になった」(Sony Electronics社,Vice President, AudioのBrennan Mullin氏)。

 ALTUSの製品シリーズは,iPod/iPhoneからの音声を再生できる「ALT-SA31iR」(価格は約700米ドル)や,「AIR-SW10Ti」(価格は約400米ドル),パソコンから音声を再生する「ALT-SA32PC」(価格は500米ドル)や「ALT-A33PC」(価格は約200米ドル),電源コンセントに直接差し込める無線スピーカー製品「ALT-SA34R」(価格は350米ドル),既に2009年春に発表済みの「BDV-E500W」のBlu-rayホーム・シアター対応品(価格は約800米ドル),などで構成している。各製品の統一的な特徴は,Sony Electronics社の独自の無線転送技術である「S-AIR」(Tech-On!関連記事)に対応しており,音声を複数の部屋で再生する機能を備えているという。

 Sony Electronics社によると,ALTUSは高級志向の外装をしているほか,操作性の向上を図り,デジタル機器の操作が不慣れなユーザーでも容易に利用できるようにしている。同社は特に,S-AIRに対応することで,ユーザーが購入して箱を開けたらすぐに無線で音声を楽しめることが,同製品シリーズの魅力であると強調している。

 Sony Electronics社は,ALTUSのユーザー体験の向上を図るため,Best Buy社と共同で一般のユーザー家庭に出向き,オーディオ製品の利用環境を調査するといったユーザー研究を行ったという。さらに,Best Buy社のオーディオ専門スタッフと共に,音声を厳しくチューニングして特性を高めたとしている。

 Sony Electronics社によれば,今後Best Buyの店舗に,ALTUSに関する特徴を説明するKIOSK端末を設置するという。Best Buy社もALTUSの売上げ向上に期待する。ただしBest Buy社は,ALTUSの専売権は持っていないという。