ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は2009年8月19日に,厚さが現行機種の約2/3となる新型「プレイステーション 3」(以下,PS3。型番はCECH-2000A)を発表した(PDF形式の発表資料)。120GバイトのHDDを搭載する。北米,欧州,アジアでは2009年9月1日に,日本では同月3日に発売する。希望小売価格は2万9980円で,現行機種(CECHL00)の3万9980円から1万円下げた。海外での希望小売価格は299米ドルおよび299ユーロである。
SCEは新型PS3に,45nmのSOIプロセスで製造する「Cell Broadband Engine」を初めて搭載した。SCEらは2008年2月に開催された半導体関連の国際学会「ISSCC 2008」において,45nm版のCellの設計について講演していた(Tech-On!の関連記事)。2006年に発売した最初のPS3に搭載した90nm版,現行機種に搭載した65nm版に続いて3世代目となる。
SCEは主要な半導体のほか,電源モジュール,冷却機構などを徹底的に見直して新たに設計したとする。これにより,外形寸法は290mm×65mm×290mm,質量は約3.2kg,消費電力は約250Wとなった。外形寸法が325mm×98mm×274mm,質量が5kg,消費電力が380Wだった初代PS3(60GバイトのHDD搭載機種)と比較すると,体積は約63%,質量は約60%,消費電力は約66%にそれぞれ減少した。なお,現行機種(CECHL00)は外形寸法が初代機と同じで,質量が4.4kg,消費電力が約280Wである。
新型PS3の発売に合わせて,PS3の「システムソフトウエア」をバージョン3.00に更新する。ネットワーク・サービス「PlayStation Network」の推奨コンテンツなどを確認できる「What's New」画面をグラフィカル・ユーザー・インタフェース「XMB(クロスメディアバー)」で表示できるようにするなどの改良を加えた。