いま、2次電池の開発で自動車メーカー、電池メーカーが熾烈な開発競争を展開している。2次電池は、今後のクルマの基本性能を決める最も重要な部品である。例えば電気自動車の場合、2次電池のエネルギー密度がクルマの航続距離を決め、そのコストがクルマ全体の価格を大きく左右する。2次電池を制する者が次世代のクルマ市場を制するといっても過言ではない。

 こうした中、自動車メーカーと電池メ-カーの提携が活発化している。自動車メーカーと電池メーカーの提携関係を分類すると、大きく三つに分けられる。第一が単に電池を供給する関係、第二が電池の共同開発を行う提携関係、そして第三が共同出資で電池の生産会社を設立する合弁関係である。自動車メーカーと電池メーカーの関係で注目すべきは合弁関係だ。自動車メーカーにとって電池はクルマの性能を決める中核部品である。自動車メーカーがその部品を外部からの供給にゆだね続けるとは考えにくい。自動車メーカーは、電池メーカーとの合弁会社を設立し、電池技術を傘下に治めて電池の技術開発・生産をコントロールしていくものと考えられる。トヨタ自動車がいち早くパナソニックと合弁会社を設立したことが、その方向性を示している。

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