【SIGGRAPH 2009】リアルタイム・レイトレーシングの米Caustic Graphics社,「Rhinoceros」など複数のツールが対応を表明
リアルタイム・レイトレーシング技術を手掛けるベンチャー企業のCaustic Graphics, Inc.は,同社のレイトレーシング高速化プラットフォーム「CausticRT」が,複数の3次元グラフィックス・ツールに対応すると発表した。2009年8月3日から米国ニューオリンズで開催中の「SIGGRAPH 2009」の同社ブースにおいて実演した。
対応を表明したのは5社。レンダリング・ソフトウエアを手掛ける企業としては,ドイツRealtime Technology AG,英Lightworks Design社および米SplutterFish社の3社。このほか自由曲面による3次元モデリング・ツール「Rhinoceros」を手掛ける米Robert McNeel & Associates社,3次元データのコラボレーション・ツールを手掛ける米Right Hemisphere社などが対応する。なお,これらの企業のうち,レンダリング・ツール「Brazil」を手掛けるSplutterFish社はCaustic Graphics社が買収した子会社である。
Caustic Graphics社は2006年に創業したベンチャー企業。米Apple社で,iPhoneやiPod向けのグラフィックス処理アルゴリズムのChief Architectを務めていたJames A. McCombe氏など,Apple社出身の3人の技術者が独立して設立した。映画製作や製品デザインなどの分野に向けたレイトレーシングの高速化技術を手掛ける。ただし,レンダリング・ソフトウエア自体ではなく,レンダラーを構築するための基盤技術を提供する。
SIGGRAPHでは,2009年5月に出荷を開始した同社のレイトレーシング高速化ボード「CausticOne」を用いて実演していた。CausticOneはFPGAを2個用いており,基本的にはレンダラーの実装者などに向けた開発用ボードとの位置付けだが,2010年にはFPGAをASICに置き換えた後継版「CausticTwo」を投入する計画である。
同社は,「OpenGL ES 2.0」およびOpenGLベースのシェーダー言語である「GLSL」をレイトレーシング向けに拡張した「CausticGL」と呼ぶAPIを手掛けている。「OpenGLベースであることから,開発者がなじみやすい」(同社)ことを売りにしており,実際,今回,対応を表明したレンダラー・ベンダーは3カ月程度でCausticGLへの移植を終えている。













