Liイオン2次電池が省エネ社会を支えるキーデバイスとして脚光を浴びている。Liイオン2次電池は充電できる蓄電池として、これまでにノートパソコンや携帯電話機、デジタルカメラなど携帯機器に搭載され、機器の小型・高性能化に寄与してきた。再び注目度が上がっているのは、再生可能エネルギの代表格である太陽電池を設置する際にLiイオン2次電池との組み合わせが前提となるほか、今後急速に普及するプラグインハイブリッド車や電気自動車の動力源としてLiイオン2次電池が欠かせなくなるためである。社会を構成する家、街、クルマのすべてが省エネに動く中、Liイオン2次電池がどのように利用され、そのために何が課題となっているかを読み解くことが、省エネ社会における新たなビジネス展開で成功するための条件となる。

 クルマは、これまでにも人々の生活の変化に大きな影響を与えてきた。約100年前に大衆車の先駆けとなった「T型フォード」が登場した際、人々は馬車からクルマに移動手段を替えただけでなく、クルマを起点としたライフスタイルや街づくりを展開し、人々は生活全般における質的変化を体験した。

(この記事の詳細はこちら