自動車部品大手のドイツRobert Bosch GmbHは,太陽電池メーカーのドイツaleo solar AGの株式を取得する(発表資料)。aleo社の株式39.43%を株主である投資会社の米The Eriksen Group, Inc.から譲り受ける契約を交わした。買収金額は現金で1株当たり9.00ユーロ,総額で4600万ユーロという。9.00ユーロは市場(Xetra取引所)での過去3カ月の平均株価に43%上乗せしたもの。Bosch社はさらに,この金額でほかの株主からも株式を買い取る計画。計画通りに買収が進めばBosch社の持株比率は少なくとも75%に達するため,取引には独占禁止法当局の承認が必要になるという。

 aleo solar社はドイツPrenzlau市とスペインBarcelona市に工場を構え,単結晶Si/多結晶Si系の太陽電池モジュールを製造している。ドイツをはじめ欧州の主要各国に販売網を広げており,2008年の売上高は約3億6000万ユーロ,従業員は約800人という。

 Bosch社はさらに,薄膜太陽電池メーカーのドイツJohanna Solar Technology GmbHの株式60%超をEriksen社から取得する意向。Johanna Solar社は2008年末からCIGS(Cu,In,Ga,Se)型太陽電池モジュールを生産しており,同社株式の17%を保有するaleo社が販売を担っている。従業員は125人。

 Bosch社は2008年にも結晶Si系太陽電池メーカーのドイツersol Solar Energy AGを買収した(Tech-On!関連記事)。太陽光発電や風力発電,波力発電といった再生可能エネルギー分野への投資を拡大している。