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 NECは2009年7月30日,2009年度第1四半期(2009年4~6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比22.3%減の7785億円。すべてのセグメントで減収だったという。営業損益は400億円の損失と赤字決算だった。経常損益は450億円の損失,純損益は338億円の損失である。ただし,同社取締役執行役員常務の小野隆男氏は「期初の予想に比べると,売上高が約500億円,営業損益が約200億円上回った」としている。なお,連結対象であるNECエレクトロニクスは同月29日に決算を発表している(Tech-On!の関連記事)。

 NECエレクトロニクスの半導体事業を含む「エレクトロンデバイス事業」は,売上高1222億円(前年同期比40.0%減),営業損益は276億円の損失と全セグメントの中で最大の赤字だった。携帯電話機とパソコンからなる「パーソナルソリューション事業」は売上高1950億円(同17.1%減),営業利益は87億円で,前年同期より28億円増益だった。固定費削減によるものだという。通信事業者と企業のネットワークを手がける「ネットワークシステム事業」は,売上高1750億円(同20.0%減)で35億円の損失。通信事業者や企業の投資削減が影響した。

 システム・インテグレーションなどの「ITサービス事業」は売上高1697億円(前年同期比7.6%減),営業損益は1億円の損失。ソフトウエアやサーバーなどからなる「ITプロダクト事業」は,売上高391億円(同37.5%減)で110億円の損失。「社会インフラ事業」は売上高572億円(同4.3%減)で4億円の損失。航空宇宙や防衛といった分野は堅調だったという。