日本精工は,ボールねじやリニアガイドなど精密機器関連製品の製造/販売を手掛ける子会社を中国遼寧省瀋陽市に設立すると発表した。新会社は「瀋陽恩斯克精密機器」。設立時期は2009年8月で,操業開始は2010年4月を予定。資本金は3500万米ドル(約35億円)で,日本精工が全額出資する。

 日本精工によれば,中国などの新興国では今後,ボールねじやリニアガイドといった精密機器関連製品市場の成長が見込まれるという。そこで,品質とコスト競争力に優れた製品をタイムリーに安定供給するため,中国に新会社を設立した。

 一方,欧州で展開してきたステアリング事業については,生産体制を見直す。具体的には,英国にあるNSK Steering Systems Europe社(NSSE)のステアリング工場を閉鎖し,2010年半ばをメドに主にポーランドのNSK Steering Systems Europe社(Polska)社(NSSP)に移管/集約する。NSSPでは需要が拡大する電動パワーステアリングの生産に注力し,高品質で競争力のある製品を供給していくという。