図◎出会い頭衝突防止支援システムの構成 出典:東芝レビュー Vol64 No.4(2009)
図◎出会い頭衝突防止支援システムの構成 出典:東芝レビュー Vol64 No.4(2009)
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝は、広島県で実証実験を進めている「出会い頭衝突防止支援システム」の評価結果を明らかにした。出会い頭衝突防止支援システムは、信号機のない、見通しの悪い交差点などで、死角から接近する歩行者や自転車を検知し、ドライバーに音声や画面で注意を喚起するシステムである。実証実験の結果によると検出率は95.4%で、対象物総数413件のうち394件を正しく検出できた。検出位置精度は、25m、30m、40m、50mの地点での位置計測値のずれの標準偏差は0.3m以下だった。いずれの値も、技術研究組合走行支援道路システム開発機構の道路状況把握設備要件定義書の仕様を満たしており、同社は、開発した安全運転支援システムが実用化するうえで支障のない信頼性を持つことを確認できたとしている。

警視庁が進めるDSSSの実証実験に参加

 電動化が進む環境対応のハイブリッド車が話題を集めているが、こうした駆動系と並んで目覚しく電子化が進んでいるのが安全技術である。プリクラッシュ・セーフティー技術や居眠り防止用装置が次々と実用化されている。次世代の安全技術としていま注目を集め、実証実験が進んでいるのが路車間通信である。

 路車間通信による安全運転支援システムには、警察庁が推進する安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support Systems)、国土交通省道路局が推進する走行支援道路システム(AHS:Advanced Cruise-Assist Highway System)、および国土交通省自動交通局が推進する先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)がある。東芝は、警視庁が進めるDSSSの実証実験に参加した。

(この記事の詳細はこちら