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 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,韓国で電子書籍端末「SNE-50K」を発売する。韓国の大手書店である教保文庫と提携し,同書店が提供するコンテンツを読むことができるという。端末の販売は,同書店や同書店のWebサイトなどで,2009年7月31日から始める。価格は33万9000ウォン(約2万6000円)。

 この電子書籍端末は,かねてSamsung Electronics社が2009年6月に発売すると発表していた端末である(日経エレクトロニクス2009年6月29日号の特集記事「電子書籍 メジャーへのページをひらく」参照)。当初は,「Papyrus」というコード・ネームが付けられていた。発売が当初の予定より一カ月ずれ込んだ格好である。

 端末には,画面寸法5型の電子ペーパーを搭載する。電子ペーパーは米E Ink Corp.製。端末の厚さは9mm,重さは200gである。

 512Mバイトのメモリを内蔵しており,400冊分の書籍,あるいは8000枚分のメモを保存できる。電子書籍の標準フォーマットである「EPUB」や,TXTファイルなどをサポートするという。

 Samsung Electronics社と教保文庫は今後,共同マーケティングにより,電子書籍市場の拡大を促す考え。両社の発表によれば,韓国における電子書籍市場は,2006年に約2100億ウォンだったが,2010年には約1兆600億ウォン,2012年には約2兆3800億ウォンに急成長する見込みという。

 Samsung Electronics社は今後,韓国だけでなく,北米や英国などでも端末の販売を展開するとみられる。同社は今回の発表で「今後,端末のラインアップを拡大して,市場を主導していく」としている。