図1 飲食店情報を表示したところ。デモでは東京駅までの写真を用いていた
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図2 店舗情報は詳細なジャンル選択が可能
図2 店舗情報は詳細なジャンル選択が可能
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図3 詳細地図を表示したところ
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図4 目的地までのナビゲーション表示
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図5 友人の情報はふきだしで,メッセージはメールのアイコンで表示
図5 友人の情報はふきだしで,メッセージはメールのアイコンで表示
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 NTTドコモは,2009年7月22日から開催中の「ワイヤレスジャパン 2009」で,拡張現実(AR)技術を用いた携帯電話機向けアプリケーションのデモを披露した。2009年夏モデルとして市場投入した,国内初のAndroid搭載端末「HT-03A」(台湾High Tech Computer Corp.製)を用いる。同端末に搭載されたGPSとカメラ,地磁気センサ,加速度センサを利用する。カメラで撮影した現実の映像に,店舗情報など情報を重ねて表示する。

 同社が披露したアプリケーションは「直感検索・ナビ」「友達レーダー」「投げメール」の3種類。直感検索・ナビは,搭載するカメラで撮影した映像上に,店舗情報などをアイコンとして表示する(図1)。飲食店や服飾店,宿泊施設など複数のジャンルから選択して表示できるほか,ジャンルごとに詳細な検索も可能だ(図2)。端末のディスプレイを地面に対して水平に向けると,詳細な地図情報に切り替わる(図3)。ディスプレイに表示されたアイコンを選択すると,目的地までのナビゲーション機能も備える(図4)。

 友達レーダーは,カメラで撮影した範囲に存在する友人の位置情報を,ふきだし状のアイコンで表示するもの(図5)。表示する友人は事前に登録が必要となる。投げメールは,携帯電話機を投げるように振ることで,その方向にいるユーザーに対してメッセージを送信できる機能だ。加速度センサを使用するため,振った際の加速度に応じてメッセージが飛ぶ距離が変化する。メッセージは,事前に登録したユーザーのみ読むことができる。

 今回のアプリケーション用の店舗情報はゼンリンとぐるなび,リクルート(ホットペッパー)の3社,地図データは昭文社が提供した。

 実際のサービス開始の時期については「現在検討中」(NTTドコモの説明員)という。「サービス開始には,GPSや加速度センサ,地磁気センサを搭載した端末数を増やす必要がある。加えて現状では,写真や動画撮影以外に端末を何かにかざすことは少ない。盗撮していると勘違いされないよう,マイナス・イメージを払拭する必要がある」(同)とした。なお,お試し用のアプリケーションは同社のWebサイト「みんなのドコモ研究室」でダウンロードできる。HT-03Aのユーザーであれば使用できる。