図1
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図2
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図3
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図4
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図5
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 2009年7月22日に富士フイルムが開催したデジタル・カメラの新商品発表会について,経営陣の意気込みや,個別質問によって得た技術情報などを報告する。新商品の基本的な情報については,日経トレンディネットの記事やプレスリリース1234を参照してください。

異例の意気込み

 今回の記者会見には,富士フイルム 社長の古森重隆氏が出席した(図1)。カメラの新商品発表会に社長が登場することは,同社では極めてまれ。同氏の挨拶を要約すると次の通り。「当社はメガピクセル機などの商品トレンドを生み出してきた実績と,写真や人の目に対する豊富な知見を有している。3次元写真・映像を撮れるカメラ(以下,3Dカメラ)は,デジタル映像の新たな世界を開くと確信している」。

 会見には,テレビCMで起用している柴咲コウさんまで登場させた(図2)。こうしたことも同社の発表会では,久しぶり。ただし,記者会見場は自社の会議室(東京ミッドタウン内)を使ってコストを抑えていた。

 デジタル・カメラ部門のトップである電子映像事業部長の樋口武氏と,副事業部長の三ツ木秀之氏は,需要の冷え込みの中でも自社は健闘できるとの自信を示した(図3~4)。その根拠に挙げたのは「FinePix F200EXR」がTIPADpreview.comから高く評価されたこと(図5),商品コストの2割削減にメドを付けたこと,資材調達のリードタイムを半減したこと,新興国の個別地域特性に応じた商品を開発し始めていること,などである。

3Dカメラは世界出荷台数の1割に

 富士フイルムは3Dカメラを,目で見たままを追求したデジタル・カメラの究極の形と位置づけた。その上で,映画やレコーダにおける3Dの普及と相まって「2009年は3D元年になる。5年後の2014年には,デジタル・カメラ業界全体の世界出荷台数のうち1割が3D対応機になるだろう」との見通しを示した。

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