三菱化学は,国内向けのアセトンとメチル・イソブチルケトン(MIBK)を2009年7月21日出荷分より値上げすると発表した。値上げ幅は,アセトンが+25円/kg,MIBKが+30円/kgである。また,ビスフェノールA(BPA)に関しても2009年7月1日出荷分より値上げした価格を反映するよう,ユーザー側と交渉を開始しているという。

 同社は,2009年7~9月期の国産基準ナフサ価格が4万3000円/kL程度まで値上がりすると見込んでおり,自助努力によるコスト削減では原料価格の上昇を吸収できないと判断した。

 また,ポリカーボネートの原料などとして使われているBPAも,主原料のベンゼンの価格が急騰したことから,値上げに動く。BPAは,既に2009年6月に+35円/kgの値上げを行っていたが,その後もベンゼン価格がさらに上昇していることから値上げ幅を+50円/kg(同年6月時点との比較で+15円/kgの値上げ)に引き上げるため,ユーザーとの交渉を開始した。