図◎プリプレグ工場の外観。
図◎プリプレグ工場の外観。
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 東レは2009年7月10日,石川工場(石川県能美市)に新設した炭素繊維プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)の生産設備の本格稼働を開始した(図)。設備への投資額は約70億円で,生産能力は580万m2/年。

 新工場では,米Boeing社の新型旅客機「787」の主翼と尾翼,胴体など主要構造体に使うプリプレグ「トレカ」を生産する。同社のプリプレグ生産拠点としては,日本国内では愛媛工場(愛媛県松前町)に続いて2番目,世界規模では3番目となる。

 同社は,自動車や航空機,風力発電設備など向けの軽量・高剛性素材として,炭素繊維複合材料の事業を拡大する計画。そのため同社は新工場を,世界戦略上の重要拠点の一つと位置づける。