Ascent Technologies社が2009年6月に公開した,長さ5m,幅32cmのCIGS系モジュール。効率は開口部で9.1%。
Ascent Technologies社が2009年6月に公開した,長さ5m,幅32cmのCIGS系モジュール。効率は開口部で9.1%。
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 米Ascent Technologies,Inc.は,プラスチック基板のCIGS系太陽電池モジュールで開口部のエネルギー変換効率10.4%を得たと発表した。米国エネルギー省の研究機関National Renewable Energy Laboratory (NREL)が確認したという。モジュールの面積は429cm2と比較的大きい。CIGS系太陽電池については,研究開発レベルでは効率20%という値も報告されているが,フレキシブル基板でしかもロール・ツー・ロールの製造ラインを用いたモジュールの効率としては今回が最高クラスとなる。

 Ascent Technologies社は,CIGS系太陽電池で,既に生産規模が1.5MW/年のロール・ツー・ロールの製造ラインを稼動済み(写真)。従来の効率の最高値は同社が2008年12月に発表した9.5%だった。同社は,現在30MW/年の製造ラインの建設を進めており,2010年初頭に効率10%以上のモジュールの量産を開始する計画である。