日刊工業新聞社は,米特許管理会社であるIntellectual Ventures社(本社ワシントン州ベルビュー市)と共催で,情報通信技術や環境技術の分野において独自性の高い発明案件を発掘する「イノベーション創出コンテスト2009」を実施する。募集期間は2009年8月1日~10月30日まで。現役の技術者や研究者はもちろん,学生や退職後の元技術者など職業に関係なく誰でも応募できる。大賞の受賞者には盾と副賞100万円が贈られる。優秀賞なども含めると,賞金総額は250万円に上る(同社のビジネスモデルについては『日経ものづくり』2009年7月号の特集「特許の壁を壊せ」を参照)。

 今回,対象となっている発明の技術分野は,拡張現実感(AR)やユビキタスなどの「情報通信技術」,エネルギなどの「環境技術」の二つ。審査を担当するのは各分野の有識者約10人で,審査委員長を広島県産業科学技術研究所長で松下電器産業(現・パナソニック)元副社長の水野博之氏が務める。

 Intellectual Ventures社は,米Microsoft社でCTO(最高技術責任者)を務めたことで知られるNathan Myhrvold氏ら4人が2000年に設立した会社。2007年から日本国内にも東京に事務所を置き,将来性の高い発明を発掘し,特許化をサポートする活動を続けている。今回のコンテストの受賞者は,希望をすれば同社と組み,発明の特許化から活用(ライセンス供与)までのサポートを受けることができる。応募要項の詳細は日刊工業新聞社のWebサイトまで。