【DMS展】PTC,3次元CAD「Pro/ENGINEER Wildfire」の新版を発表
PTCジャパン(本社東京)は,3次元CAD「Pro/ENGINEER Wildfire 5.0」を2009年6月23日に発表した。基本的なモデリング機能に関しては,ユーザー・インタフェースを改良するとともに,異常発生時などでも,その影響を受けない部分については作業を進められるようにするなど,操作上の制約を減らした。また板金部品,樹脂成形品,溶接部を伴う部品などについて,さまざまな作業の操作手数の削減と実行時間の短縮を図った。
モデルデータ上のフィーチャは,マウスの右ボタンによる指示で,すぐに変更可能な状態になる(ダイナミックフィーチャ編集,図1)。変更を実行すると,それによって影響を受ける周辺フィーチャについても,自動で変更を加える。変更に「失敗」したときは,異常の生じているフィーチャをとりあえずそのままにして,他の部分の作業を進められるようにした。異常の生じたフィーチャは,形状が確定しないため表示処理が難しいが,表示しないことにはどこに異常があるのかユーザーに伝えにくいため,できるだけ何らかの表示を出すようにした。これまでは「解決モード」に移行し,エラーを突き止めて解決するか,問題のフィーチャを抑止するかなどの対策を実行するまで設計作業が止まっていた。
データの互換性については,「Autodesk Inventor」(米Autodesk社)と「SolidWorks」(米Dassault Systemes SolidWorks社)のネーティブデータを読み込み可能にした(Pro/ENGINEER Foundation XEで実装)。読み込んだデータの修復機能は,従来版よりも高速化した。
樹脂成形品では,リブの機能を強化した。成形品モデルのキャビティ側(内側)の空間で,リブの先端に当たる位置に線をスケッチで描くと,そこから製品に突き当たるところまでリブを形成する。その機能自体は従来版からあったが,新版からは互いに交差するリブを扱えるようになり,また設計変更によりスケッチの長さに過不足が生じた場合にも,リブを適切に伸び縮みできるようにした。
板金部品については,ユーザー・インタフェースの改良で絞り形状の配置を容易にした。溶接を伴う部品では,溶接部の定義が構造解析計算に自動的に引き継げるように改良。これによって,解析計算の準備作業に要する時間を短縮できるようになった。電気機械の設計では,電気回路と機械部分との間などでスパーク距離,クリーページ(導体表面を流れる電流)の距離などを分析,把握できるようにした。
米PTC社がWildfire 5.0と同時に打ち出した「ソーシャル製品開発」の一例としては,インスタント・メッセージング機能でデータの共有状態を知らせたり,協力設計者の在席を確認したり,といった,Web2.0関連機能の利用可能性を示した(図2)。
Pro/ENGINEER Wildfire 5.0は,基本部「Pro/ENGINEER Foundation XE」のライセンス価格が98万5000円。少なくとも2009年6月末までは,機能をやや絞った「Pro/ENGINEER Foundation EE」を89万8000円の特別価格で販売する。Pro/ENGINEER Wildfire 5.0の出荷は2009年7月末の見込み。












