東海大学は,2009年10月25日に開催される世界最大級のソーラーカー・レース「Global Green Challenge」に参加することを明らかにした(発表資料)。

 このレースは,オーストラリア北部のダーウィンから,同大陸を縦断し,南部のアデレードに至る約3000kmの走行タイムを競うもの。参加するのは,同大学 工学部電気電子工学科 教授の木村英樹氏が率いる「東海大学チャレンジセンターチーム」である。

 今回の注目は,太陽電池パネル,モーター,そしてドライバーに至るまで今利用可能な最高レベルの部材や人材を注ぎ込む点。具体的には,太陽電池には,シャープが人工衛星用に開発した化合物系の多接合型太陽電池を利用する。性能は集光レンズなどを使わない太陽電池としては最高クラスで,セル変換効率は30%。パネル全体では1.8kWの出力があるとする。

 モーターについては明らかになっていないが,東海大学の木村氏が2009年4月に応用物理学会で発表した,効率96%以上のブラシレス・モーターを利用する可能性が高い(関連記事)。

 車のドライバーには,東海大学OBでパリ・ダカール・ラリーの優勝歴もある篠塚健次郎氏が起用される予定という。篠塚氏は,東海大学が2008年に参戦した南アフリカ共和国での「South African Solar Challenge」でもラリー・ドライバーを務め,チームを総合優勝に導いている。