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【DMS展】牧野フライス,ギガバイト級の大量STLデータを処理できるCAMを開発

2009/06/24 19:15
木崎 健太郎=日経ものづくり
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金型の直接切削で,微細な模様などのテクスチャを表現。
金型の直接切削で,微細な模様などのテクスチャを表現。
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切削加工の様子
切削加工の様子
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 牧野フライス製作所は,2GバイトまでのSTL(Standard Triangulated Language)データから切削加工用のカッタパスを生成できるCAMソフト「STLCAM」を開発,発売した。STLデータを扱うCAMはこれまでにも存在するが,Gバイト単位での大量データを処理できるものはおそらく初めて。3次元スキャナで読み込んだ物体表面の微細な凹凸,画像を基にした模様,シボのような質感を成形できる金型の切削に用いる。また,既存の金型を手直ししたり補修したりする際にも使える。

 同社の高速加工用CAM「FF/CAM」と同じアルゴリズムを用いているため,FF/CAM同等に等高加工,投影加工などさまざまなカッタパスを作成できる。64ビットOS(Windows Vista)への対応版のみで,32ビットOSには対応しない。データ容量の上限にソフトウエア的な制限はないが,安定して稼働することを実験で確認したのは2Gバイト程度まで。「STLデータの3角パッチ形状に対して,処理高速化のための近似などを実行せず,データ通りの精度のカッタパスにしている」(牧野フライス製作所)。

 CADから出力したSTLデータを取り込むこともできるため,金型メーカーは取引先の製品メーカーのCADから,STLデータで製品形状を受け取ることも可能になる。通常は直接データ変換やIGES(Initial Graphics Exchange Specification)経由での読み込みが多いが,これらに加えて,データを受け取るという第3の手段に対応できる。

 また金型補修などの際は,現状の形状や補修部に肉を持った状態の形状を読み込み,補修後の予定形状に対するカッタパスを生成できる。金型の形状はたいてい,試し打ち時の玉成の過程で手作業などによる修正が入り,CADデータとは異なることが一般的。従って金型補修の場合に元データにできるのは,CADデータではなく現物の形状になる。STLCAMを用いることで,無理にCADにデータを戻して精度を悪化させたりすることなく,切削作業に入れる。

 一品物の試作も用途として見込んでいる。デザイナーと製造部門の間で多くのやりとりを実行するような場合に,すばやく削り直せる。他のCAD/CAMで途中まで仕上げた金型を引き継いで,その形状をSTLデータで受け取り,修正案をモデリングしてカッタパスの計算を実行させるといった利用方法も考えられる。

 価格は318万円。2009年8月から出荷の予定で,年間30本の販売を計画している。

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