三菱重工業とGEエナジーは,ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備向けに,次世代蒸気タービンを共同開発することで最終合意し契約書に調印した。具体的には,両社が保有する技術やノウハウを結集し,最新鋭の高性能次世代機を開発・設計する。製作・販売については他のGTCC発電製品と同様,それぞれ個別に手掛ける。

 コンバインドプラントは,高い排ガスエネルギを持つ高効率ガスタービンと排ガスボイラ,蒸気タービンを組み合わせたプラント。従来の火力プラントと比較して,相対値で約20%高いプラント効率を達成する。新しい蒸気タービンは,全世界の50Hz地域において三菱重工のG形およびGEのFB型ガスタービンを用いた,発電出力85万~100万kWのGTCC発電設備に適用されることになる。

 今回の正式契約は,次世代蒸気タービンの共同開発の検討にかかわる2009年1月の覚書(MOU)交換を受けたもの。三菱重工とGEが協力し,GTCC発電設備の性能向上を求める全世界の顧客ニーズに応えていく。