大日本印刷の開発したシステムは,魚眼レンズを用いて撮影した映像の任意の部分を,リアルタイムで平面画像に変換して出力できる
大日本印刷の開発したシステムは,魚眼レンズを用いて撮影した映像の任意の部分を,リアルタイムで平面画像に変換して出力できる
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大日本印刷の,魚眼レンズを用いて撮影した映像の任意の部分をリアルタイムで平面画像に変換して出力できるシステム。魚眼レンズ搭載カメラ(左上)と画像変換処理を行うFPGA搭載デモ・ボード(手前)。この写真では入力に1280×1024画素(SXGA)の映像を利用している
大日本印刷の,魚眼レンズを用いて撮影した映像の任意の部分をリアルタイムで平面画像に変換して出力できるシステム。魚眼レンズ搭載カメラ(左上)と画像変換処理を行うFPGA搭載デモ・ボード(手前)。この写真では入力に1280×1024画素(SXGA)の映像を利用している
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 大日本印刷は,魚眼レンズを用いて撮影した映像の任意の部分を,リアルタイムで平面画像に変換して出力できるシステムを開発した(発表資料)。監視・防犯用途においてカメラの台数を削減でき,安価にシステムを構成できるとする。また,カメラをモータで駆動して上下左右に振る(パン/チルトする)システムに比べて,メンテナンス費用を抑えられるという。監視カメラ・メーカーに向ける。街頭やオフィス,商業施設などでの利用を想定する。

 システムは魚眼レンズを搭載したカメラと,FPGAを搭載した画像補正・変換ボード,監視者用パソコンで構成する。前方360度を撮影できる魚眼レンズを取り付けたカメラで撮影した映像から,任意の位置を指定すると,所望の視点での平面画像を表示する。入力は最大2000×2000画素,出力画像は最大640×480画素(VGA)で30フレーム/秒に対応する。画像補正・変換処理をハードウエアで行うことで,高速にした。

 入力と出力の仕様は,顧客のシステムに合わせてカスタマイズできるという。デジタル・サイネージと合わせることで,店舗などでの消費者行動を分析する用途も想定する。2013年度に約3億円の売り上げを見込む。