図1 公衆無線LANとモバイルWiMAXの両方を利用できるサービスを開始
図1 公衆無線LANとモバイルWiMAXの両方を利用できるサービスを開始
[画像のクリックで拡大表示]
図2 3GとモバイルWiMAX,公衆無線LANから最適な通信方式を選べるルーターを開発中
図2 3GとモバイルWiMAX,公衆無線LANから最適な通信方式を選べるルーターを開発中
[画像のクリックで拡大表示]

 トリプレットゲートは2009年6月22日,公衆無線LANとモバイルWiMAXの両方を利用できる無線通信サービス「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX」を発表した(図1)。サービスは同年7月1日に開始する。同社はこれまで,公衆無線LANサービス「ワイヤレスゲート」を提供してきた。これは「BBモバイルポイント」「livedoor Wireless」など複数の公衆無線LANサービスをまたがって利用できるようにするもの。このサービスに,モバイルWiMAXの通信サービスを付加する形になる。

 UQコミュニケーションズが運営するモバイルWiMAXの通信インフラを利用し,MVNO(仮想移動体通信事業者)としてサービスを提供する。「無線LANや3G(第3世代移動体通信システム),モバイルWiMAXなどの様々な通信方式は一長一短。複数の通信方式をうまく組み合わせて提供したいと考えた」(トリプレットゲート 取締役COOの原田実氏)。

 ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX は,USB接続型のモバイルWiMAX通信端末「Aterm WM3200U」の購入を前提とする。料金プランは2種類ある。専用端末を1万2800円で購入する「スタンダードプラン」は月額4480円,専用端末を7800円で購入する2年契約の「にねんプラン」は月額4680円である。いずれも利用開始時に2835円の登録料が必要。月額利用料には,公衆無線LANサービス「ワイヤレスゲート ヨドバシオリジナルプラン」の利用料(通常は380円)を含む。ヨドバシカメラの店頭またはWebサイトのみで申し込みを受け付ける。月間5000契約の獲得を目標とする。家電量販店では,ビックカメラとヤマダ電機がそれぞれMVNOとしてモバイルWiMAXサービスを提供することを発表済み(Tech-On!の関連記事)。利用料金はいずれも月額4480円である。

最適な通信方式を選択する無線ルーターを発売へ

 このほかトリプレットゲートは,3GとモバイルWiMAX,公衆無線LANに対応する携帯型ルーター製品「コグニティブ・モバイルルータ(仮称)」を2009年内に発売する予定であることを明らかにした。パソコンやゲーム機などの無線LAN対応機器を,外出先などから無線通信サービス経由でインターネットに接続するための機器である。情報通信研究機構(NICT)が主体となって標準化した「IEEE 1900.4」規格に準拠し,電波の受信状況やサーバーからの指示などに応じて,最適な無線通信サービスを自動で選択できるようにする(図2)。このルーターの想定価格は2万5000~3万円程度である。